FXと自動売買システム(EA)を詳しく説明
FXの仕組みをご紹介
FXで取引されているのは、物やサービスではなく、お金とお金の交換レートです。この交換レートを為替レートといいます。「日本円を1ドル○○円で米ドルに交換したい」「1ドル△△円なら、米ドルを日本円に交換してもいい」。世界中には、ある通貨を「買いたい人」「売りたい人」が大勢いて、彼らの動向で為替レートは常に変動していきます。人気が高く欲しい人が多い場合は、為替レートは値上がりし、逆に人気が低い場合は為替レートは値下がりします。FXとは、この為替レートの変動を利用した差益を目的とした金融商品です。
外貨(例えば米ドル)を安い時に買って、高くなったら売る。するとその差額が利益になる。これがFXで利益を得る最も基本的な方法です。
では「外貨を安い時に買う」とは、どういうことでしょうか?
海外旅行を例に考えてみましょう。例えばアメリカへ旅行へ行く場合、円を米ドルに両替する必要があります。1ドルをいくらに両替できるか、というのを「為替レート」と言いますが、この為替レートは常に変化しています。例えば両替する時の為替レートが1ドル100円だったとしましょう。
さてこの1ドルを手に、旅行へ行きました。仮にその1ドルをすべて日本へ持って帰って、再び円に両替したとしましょう。帰ってきたときの為替レートが1ドル105円になっていたら、いくらに両替できるでしょうか?
次のような計算になり、5円得することになります。
FXはどうやって利益を出すの?
通貨を買って利益を出す方法
10万円を「1ドル=90円」でドルに替え、1,111.11ドルの「買い」で運用を開始しました。
計算は、100,000円÷90円=1,111.11ドルになります。やがて1ドルが110円になったので、売って利益を確定することにしました。 持っていたドルを1ドル110円のレートで両替するので、計算は1,111.11ドル×110円=122,222.1円となります。 元々持っていた100,000円との差額を計算すると、12,222.1円-100,000円=22,222.1円となり、22,222.1円が利益となります。
通貨を売って利益を出す方法
今度は10万円を「1ドル=110円」でドルに替え、909.09ドルの「売り」で運用を開始しました。
計算は、100,000円÷110円=909.09ドルとなります。 やがて1ドルが90円になったので、買い戻して利益を確定することにしました。持っていたドルを1ドル90円で両替するので、計算は909.09ドル×90円=81,818.1円となります。 100,000円で売って81,818.1円で買い戻したので、その差額は、100,000円-81,818.1円=18,181.9円となり、18,181.9円が利益になります。
このようにFX取引では、レートが上がっても(円安)、下がっても(円高)、利益を得るしくみがあります。
FXのリスクについても理解しよう
FXとは、元本や利益が保証された金融商品ではありません。
レバレッジが高ければ、相場が思惑通りに進んだ場合には大きなリターンが期待できる一方、思惑と反対方向に進んだ場合には、多額の損失が出るリスクが存在します。 お取引を始められる前に、十分に仕組みやリスクをご理解し、取引を行う必要があります。
スワップポイントは各国の金利政策に合せて予告なく変更される場合もございます。また各国の金利差が逆転した場合、スワップポイントの受取りから支払いに転じることがあります。
FXの自動売買の仕組み・種類
FX自動売買の大まかな仕組みから説明していきます。FXの自動売買とは簡単にいうと、あらかじめ取引ルールを設定しておくことで、システムが自動で取引をしてくれるというものです。
自動売買は裁量トレード(自分で注文を行うトレード)と違い、「感情に左右される、取引ツールに張り付いて為替変動を追い続けなければならない」といったデメリットが抑えられ、FX初心者にも人気の取引方法の1つとなっています。具体的には以下の様な考え・悩みを抱えている人にオススメです。(ポイント)です。
- 働いている時間や寝ている間も効率的にトレードをしたい人
- 裁量トレードでは感情に振り回されがちで利益がでない人
- テクニカル・ファンダメンタル分析の知識はあまりないけどFXを始めたい
- あまりトレードに時間を割けない人
ここで裁量トレードという言葉が出てきましたが、裁量トレードと自動売買は何が違うのでしょうか?この2つのトレード方法の主な違いは下記の通りです。
裁量トレードと自動売買の違い
比較項目 | 裁量トレード | 自動売買 |
---|---|---|
ファンダメンタル分析の知識 | 必要不可欠 | 不要(あればなお良い) |
テクニカル分析の知識 | 必要不可欠 | 不要(あればなお良い) |
推奨証拠金の量 | 自分の取引スタイルに応じて変えられる | 複数のポジションを保有するため「多め」 |
手数料 | 安い | 安い |
急激な相場変化への柔軟性 | ◯ | △ |
このように、自動売買は急激な相場変動やコスト面では裁量トレードに劣るものの、トレードに関する知識があまりないFX初心者でも気軽に始められ、あらかじめ設定しておけば24時間自分の代わりにトレードをしてくれるという大きなメリットがあります。
また、裁量トレードには「今が買いのチャンスか?いつ損切りをしようか?」といった心理的負担が伴いますが、自動売買では決められたロジックに沿って淡々とトレードをしてくれるためメンタル面の負担が軽減されます。自動売買のメリット・24時間、自動売買が取引を行ってくれる・感情に左右されない・知識がない人でも気軽に始められる
このように裁量トレードには無いメリットが多くある自動売買ですが、自動売買はその仕組みごとによって2つの種類に分けられています。その2つの種類とは「リピート系」と「プログラム系」です。それではこの2種類の自動売買にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
レンジ相場を狙う方におすすめ「リピート系」
リピート系の自動売買は、自身で「買いor売り」の方向性や「価格の変動幅」を決めると、そのルールに従い自動売買をしてくれます。
設定した変動幅において自動で新規注文・決済注文が繰り返しされ、レンジ相場でコツコツと利益をあげられることが特徴です。
リピート系の自動売買は、自動で注文を繰り返してくれるため、トレードにあまり時間を割けない方や、レンジ相場で毎回注文を入れるのが面倒だという方に特にオススメです。
また、売買ロジックが公開されているため、どんな注文を発注されるのか把握しやすく初心者の方でも安心して利用できます。
プロが組んだロジックやトレード手法を選ぶだけ「プログラム系」
プログラム系の自動売買は、テクニカル分析やファンダメンタル分析などが組み込まれたプログラムを選択すると、そのロジックに沿って自動売買をしてくれます。
このプログラムのことをストラテジーと呼びます。ストラテジーはあらかじめプロのFXトレーダーが設定したものなので、初心者であってもプロのようなトレード手法で取引することができます。
過去数十年の値動きから導き出した最適な売買ロジックが提供されていたり、相場変動にも即座に対応できるという点も魅力的ですね。複数の同時注文であってもシステムが自動で行なってくれるので心強いです。
しかし、全てのストラテジーがどんな相場に対しても安定したパフォーマンスを発揮するわけではありません。それぞれのストラテジーがどういった相場・トレンドのときに有効なのかは吟味する必要があります。
また、それぞれのストラテジーの売買ロジックが公開されていないのでその点も注意したいところです。
そう聞くと、ストラテジーをどう選べば良いか分からなくなってしまいますよね。そんな方のために、プログラム系の自動売買を取り扱うFX会社の多くでは各ストラテジーの「予想または実際の収益率」や「推奨証拠金」をランキング形式で公開してます。そのため、長期的に成績が良いストラテジーや、少額から取引できるストラテジーを簡単に選ぶことができます。
プログラム系の自動売買は、ストラテジーを選ぶだけで良いという手軽さが初心者の方には特に魅力です。
自動売買の選び方
自動売買のメリット・デメリットをしっかりと押さえたところで、次は自動売買の選び方を紹介していきます。自分に合った自動売買を選ぶためには以下の項目を基準に選んでみるといいと思います。
- 狙う利益の大きさ/収益率
- コスト
- 資金量
- リスクの許容度
- 投資に関する経験値
例えば、狙う利益の大きさでいえば「レンジ相場でコツコツ利益をあげたいのか、トレンド相場で大きく利益を出したいのか」で選ぶ自動売買やストラテジーは大きく変わってきます。
他にもロジックを自分で細かく設定したいのか、完全にすでに設定されたロジックを選ぶだけで運用してきたいのか。